問題集のない試験を、AIで教材にする。申し込む前に1週間だけ試す

建築積算士の二次試験まで、あと11週です。申込の締切は12月4日。私はまだ申し込んでいません。

手元にあるのは、前回まとめたガイドブックの地図と、試験日までの工程表だけです。中身の勉強は、ここから始めます。

申し込む前に、1週間だけ試すことにしました。毎朝60分、この工程表どおりに手が動くかどうか。動いたら申し込みます。動かなかったら、今年は見送ります。気持ちだけで申し込んで、途中で止まってしまうのがいちばんもったいないと考えました。

今回は、その1週間に持ち込む道具立てを書いておきます。13週分の工程表と、問題集の代わりにAIで作る教材の話です。

目次

工程表は、本番の時間割から逆算した

二次の実技は4問で、持ち時間は4時間30分です。工程表を組む前に、問題ごとに使える時間の目安を置きました。公表された配分ではなく、自分で置いた目安です。

問題分野目安
Ⅰ内訳20分
ⅡRC躯体120分
Ⅲ仕上75分
Ⅳ鉄骨45分
合計260分

合計すると260分。270分の持ち時間に対して、残りは10分しかありません。見直しに回せるのは、ほぼこの10分だけです。

4色の時間の帯がほぼ埋まり、右端にわずかな余白と砂時計がある

だから工程表では、どの分野も「理解した」で終わらせていません。躯体なら120分、鉄骨なら45分、仕上なら75分と、その分野を目安の時間で通すところまでを、ひとつの作業として置いています。拾えることと、時間内に拾い切れることは別だからです。

作業/週
第0週10/26〜11/1
第1週11/2〜11/8
第2週11/9〜11/15
第3週11/16〜11/22
第4週11/23〜11/29
第5週11/30〜12/6
第6週12/7〜12/13
第7週12/14〜12/20
第8週12/21〜12/27
第9週12/28〜1/3
第10週1/4〜1/10
第11週1/11〜1/17
第12週1/18〜1/24
日程
◆12/4 申込締切
◆1/24 本番
手続き
二次試験の申込締切 12/4(金)/1週間の試走のあとで判断
試走→判断
現状把握
前年度の実技を4時間30分で通す時間と点数を記録
実測
問題Ⅰ 内訳本番目安20分
N1・N2土工の細目と残土/共通費
内訳
問題Ⅱ RC躯体本番目安120分
R0総則と共通ルール端数処理・フック・継手・定着
総則
R1・R2基礎・基礎梁
基礎・基礎梁
R3・R4柱・大梁
柱・大梁
R5〜R7小梁・壁・床板
小梁・壁・床板
問題Ⅱを120分で通す
120分通し
問題Ⅳ 鉄骨本番目安45分
S1・S2鉄骨の柱・大梁
柱・大梁
S3・S4溶接・高力ボルト問題Ⅳを45分で通す
溶接・ボルト
問題Ⅲ 仕上本番目安75分
F0〜F2仕上の原則・床・壁
原則・床・壁
F3〜F5天井・建具・LGS問題Ⅲを75分で通す
天井・建具・LGS
ガイドブック・基準を読む(実技範囲)
5章・8章工事費の構成/内訳書標準書式
5・8章
7章建築数量積算基準
7章
6.4躯体+基準(躯体)
6.4 躯体
6.5鉄骨+基準(鉄骨)
6.5 鉄骨
6.7〜6.12仕上+基準(仕上)
6.7〜6.12 仕上
短文記述毎週1本・200字以内
週1本
5章
3章
8章
1・2章
4章
9・10章
12・13章
14章
15・16章
17・11章
模擬2問
過去問の通し演習4時間30分+短文60分
2024年度
2024
2023・2022年度
2023・2022
本番形式(10:00開始)
本番形式
仕上げ
弱点ノートの追記
演習ごとに記録
最終見直し新しい問題には手を出さない
見直し

建築積算士 二次試験(2027年1月24日)に向けた13週間の工程表。単元コードは前年度の過去問を分解して自分で振ったもの。短文記述は毎週1本、表中の章をテーマに書く。

本番の順番どおりには勉強しない

本番の問題は、Ⅰ内訳、Ⅱ躯体、Ⅲ仕上、Ⅳ鉄骨の順に並んでいます。工程表は、この順番になっていません。内訳と総則から入り、躯体、鉄骨、仕上と進みます。

鉄骨を仕上より先に置いたのは、仕上の方が拾う項目が多いからです。床、壁、天井、建具と項目が広がっていく仕上は後ろに回し、頭に入りやすい順に並べました。

最初の週に置いたのは、内訳の問題(土工の細目と残土、共通費)と、躯体の総則です。総則には、端数処理、鉄筋のフック・継手・定着といった、どの部材を拾うときにもかかる共通のルールが入っています。ガイドブックの第5章「工事費の構成」と第8章「内訳書標準書式」も、同じ週に読みます。

前回の記事(本を開けない試験だから、先に本の地図を作る)の最後で、最初は躯体から入ると書きました。実際の工程では、部材ごとの拾いに入る前に、共通ルールと内訳の週を1つ挟んでいます。5章と8章は、実技と短文記述の両方に出る交差点でした。部材を拾い始めてからルールに戻るより、先に交差点を通っておく方が、あとで迷わないと考えました。

短文記述は、毎週1本、200字以内で書きます。テーマにする章も、5章、3章、8章と、実技と重なるところから並べました。最後の週だけは、本番と同じく2問を続けて書きます。

過去問の通し演習は、年末年始と1月に寄せています。2024年度を年末年始に、2023年度と2022年度をその翌週に通し、最後は本番と同じ10時開始で解きます。試験直前の週は見直しだけにして、新しい問題には手を出しません。

問題集がない。だからAIで教材を作る

ここからが、今回いちばん書いておきたいところです。

二次の実技は、図面から自分の手で数量を拾う試験です。拾い方は、同じ部材を条件を変えて何度も拾うことで身につきます。ところが、手元で練習に使えるのは過去問が数年分だけで、まとまった問題集はありません。部材ごとに繰り返す量としては足りません。

その足りない分を、AIで補うことにしました。作るものは3種類です。

  • スマホで回すカード:前日にやった単元のルールを、朝いちばんに短く確かめるためのもの
  • パターン違いの演習問題:同じ部材で、寸法や配筋の条件を変えた問題。1問を何通りにも拾い直すためのもの
  • 読み返すための参考書:間違えたところを単元コードごとにまとめた、自分専用のノート

役割は2つに分けます。AI(Claude)は作る係で、問題やカードやノートを作ります。確かめる係は、ガイドブックです。作るのはAI、確かめるのは本。この2つは混ぜません。

AIの答えは、誰が保証するのか

AIに問題を作らせるとき、いちばん怖いのは答えの方です。

積算は、端数をどこで丸めるか、フックを数量に入れるかどうかといった扱いひとつで、答えが変わります。AIは、基準とずれた答えをもっともらしく出してくることがあります。作らせて、解いて、それで終わりにすると、間違ったルールを自分の手に覚え込ませてしまうおそれがあります。

なので、AIが作った問題と答えは、必ずガイドブックの該当ページで照合してから使うことにしました。照合できなかった問題は、使いません。

ここで、前回作った地図が効いてきます。単元コードから、ガイドブックのどのページを開けばいいかを1列で引けるようにしてありました。照合に手間がかからない仕組みが先にあるから、AIの教材を安心して回せます。作る係と確かめる係を分けたのも、同じ理由です。

AIが作ったカードが本と虫眼鏡の関所を通り、通ったものだけが図面の横に積まれ、外れたものはトレイに落ちる

朝の60分を、3つに割る

勉強に使えるのは、朝の60分です。この60分を、次のように割ります。

時間やること
10分スマホのカードで、前日の単元を確かめる
40分その週の単元を、手で拾う
10分ガイドブックで答えを照合し、間違いを弱点ノートに書く
円を短い・長い・短いの3色に分け、横にスマホ、図面と電卓、虫眼鏡とノートを置いた図

拾う40分を真ん中に置いて、前後を確認と照合で挟む形です。拾いっぱなしにしない、照合までを毎朝の1単位にする。AIを使う勉強でいちばん抜けやすいところを、時間割の側で先に押さえておくつもりです。

まず、日曜に4時間30分を測る

工程表では、前年度の実技を4時間30分で通す実測を、最初の週に置いていました。これはまだやれていません。今週の日曜に時間を作って、通してみます。

点数がどうこうより、どの問題で時間が溶けるのかを見たいと思っています。目安の260分が、自分の手で本当に収まるのか。その差が、残り11週の配分を決め直す材料になります。

最初の記事(建築積算士を、二次から受けます。合格率6割の中身を、受ける側から読む)で、この試験が問うのは、基準どおりに、時間内に、全分野を拾い切る力だと書きました。工程表は時間の側から、AIの教材は量の側から、照合のルールは基準の側から、その3つに当てにいく形にしたつもりです。

問題集が少ない試験は、ほかにもあります。作る係と確かめる係を分けて、照合までを毎日の1単位にする。この型がうまく回るなら、ほかの資格の勉強にもそのまま持っていけるはずです。

1週間たったら、申し込んだかどうかも含めて、ここに書きます。


参照した資料

  • 2026年度「建築積算士」試験案内(公益社団法人日本建築積算協会、2026年)
  • 新☆建築積算士ガイドブック(公益社団法人日本建築積算協会、2026年4月1日改訂2版)
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