本を開けない試験だから、先に本の地図を作る

建築積算士の二次試験まで、あと12週です。手元の『新☆建築積算士ガイドブック』は、巻末の基準類まで入れて478ページあります。

正直に書くと、中身の勉強にはまだ手を付けていません。この1か月でやっていたのは、この本の地図づくりです。どの章が試験のどこで問われ、どのページに何が載っているか。それを表にまとめていました。

索引づくりは、そのまま勉強の体系づくりになると考えています。試験勉強は、つい目の前の1問という木から見てしまいます。先に森の形を見ておきたかった、というのが地図から始めた理由です。

目次

範囲は「全章」。ただし二次は二つに割れている

試験案内には、一次の範囲はガイドブック全章とあります。本を開けない試験で全章と言われると、どこから手を付けるかで迷います。

二次を受ける私が見るべきは、二次の範囲です。こちらは実技と短文記述で、対象の章が分かれています。

対象の章
実技(4時間30分)第5章〜第8章、巻末の基準類
短文記述(1時間)第1章〜第5章、第8章〜第17章

これを、自分で作った目次索引のページ数に当てはめると、次のようになります。

二次の範囲章ページ数
実技だけ第6章・第7章・巻末の基準類255
実技と短文の両方第5章・第8章20
短文だけ第1〜4章・第9〜17章179

ページ数は章扉や白紙も含めた概数です。それでも、重さの偏りははっきり見えます。

両方に出るのは、5章と8章だけ

二つの範囲が重なるのは、第5章「工事費の構成」と第8章「内訳書標準書式」の2章、合わせて20ページだけです。

数量を拾うのが実技の中心で、短文記述は発注・契約や市場価格、改修や環境まで広く問います。その両方の真ん中に、拾った数量を工事費にまとめる部分が置かれています。数量と金額をつなぐ所です。

前年度の実技を見ても、内訳の問題は土工の内訳と共通費の計算でした。拾いの4分野とは別に、最後に金額へまとめ上げる力を見ているということです。20ページと薄い2章ですが、地図の上では交差点に当たります。

実技と短文の二つの範囲が重なる細い部分だけが、色濃く塗られている

6章の187ページを、4分野で割る

実技側の重さは、ほとんどが第6章「建築積算業務の実際」です。この章だけで187ページあります。

ここを、実技の4分野(躯体、鉄骨、仕上、内訳明細)に直接当たる節と、それ以外に分けました。

6章の節ページ数
4分野に直接当たる節(土工、躯体、鉄骨、仕上の各節、内訳書の作成)109
それ以外(地業、木造、仮設、屋外施設、設備、値入、概算など)78
分厚い紙の束が、先にやる束と後に回す束の二つに分けられている

木造や設備、概算も試験の範囲には入っています。ただ、二次の実技で図面から拾う4分野は決まっています。

78ページを捨てるつもりはありません。順番を後ろに回すだけです。まず109ページと巻末の基準類を軸に置き、残りは短文記述の準備とあわせて広げていきます。

実務では、載っている場所を知っていれば足りた

実務で積算をしているとき、迷ったら基準を開けば済みます。どの本のどのあたりに書いてあるかを知っていれば、仕事は回ります。中身をすべて覚えている必要はありませんでした。

試験では、その「開く」ができません。電卓1台と筆記具だけで、4時間30分の実技に向き合います。

だからこそ、地図が要ると考えました。地図があれば、勉強の途中でいま森のどこにいるかが分かります。1問を解いて基準の条文に戻るときも、それが全体のどの枝なのかを見失わずに済みます。

作った地図は、3枚

いま手元にある地図は3枚です。

一つ目は目次索引です。章・節の見出し109行に、書籍のページと、スキャンしたPDFのファイル名・ページを並べました。章ごとにスキャンしたので、本のページとPDFのページがずれます。その対応を1列で引けるようにしています。スキャンが抜けたページも、列を一つ設けて書き残しました。地図の中に、まだ白いところがどこにあるかも分かります。

二つ目は試験範囲マップです。目次索引の各行に、二次のどちらで問われるか、実技4分野のどれに当たるかを書き足しました。上の表は、ここから数えたものです。

三つ目は単元コードです。前年度の過去問を部材ごと・室ごとに分解し、R1(基礎)、F4(建具)、S3(溶接)のようにコードを振りました。試験範囲マップの節にもこのコードを入れ、過去問とガイドブックのページを行き来できるようにしています。

索引は、本を閉じるために作る

索引というと、本を開いて目的のページを引くための道具です。この試験では、使い方が逆になります。

地図が頭に入った分だけ、本番で本を開かずに済む。地図そのものを、最後に頭の中へ移すことが目標です。

前の記事で、この試験が問うのは「基準どおりに、時間内に、全分野を拾い切る力」だと書きました(建築積算士を、二次から受けます。合格率6割の中身を、受ける側から読む)。全分野を拾い切るには、全分野がどこにあるかを先に知っておく必要があります。

森の形は、だいたい見えました。ここから木に降ります。最初は実技の躯体、6章の25ページからです。


参照した資料

  • 2026年度「建築積算士」試験案内(公益社団法人日本建築積算協会、2026年)
  • 新☆建築積算士ガイドブック(公益社団法人日本建築積算協会、2026年4月1日改訂2版)
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